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印刷機械貿易の機会を導入

白状するが、電算写植への興味はまずこういうところからはじまった。こんな工場なら仕事をしてみたい。そしてこれなら若い人も入社してきてくれるだろう。やがて電算写植を導入したいという思いは膨らんでいった。各社のショールームや各地の機材展などを見学して、その思いはいっそう強くなった。父は電算写植に関する私の報告を真剣に聞いてくれた。やがて電算写植の導入に前向きになっている父を感じだした。「活字が印刷の王道」という意見を変えたわけではなかった。ただ、英語などの欧文組版や文字を並べるだけの簡単な組版には、活版の熟練の職人技よりも電算のほうが有利だというのも経営者の臭覚で嗅ぎとっていたようである。その意味で、父は単なる頑固親父ではなかった。機種の選定がはじめられた。何社かの機械を見たあと、印刷機械貿易(現、ハイデルベルグージャパン)の〈コンポテックス〉という機械を導入することになった。
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